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最適な自社事業機会の探索法

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事業機会探索
1 事業機会の探索とその単位
新しく進出すべき事業機会を示す場合、往々にして○○事業などと大ぐくりな表現で示すことが多いが、そのよ
うな表現では十分特定されているとは言えない。例えば、菓子事業といっても、菓子には様々な製品が存在し、
それらで構成される事業も多様である。チョコレート主体の菓子事業と生菓子主体の菓子事業では、ともに菓子
事業に区分されるとしてもその収益性や事業特性、発展性が大いに異なる。
したがって、収益を左右し将来の企業を形成する新しい事業機会は製品レベルでとらえなくてはならない。
一方、成熟した経済環境では規模の経済が成立し難くなっており、製品レベルの事業一つだけで、企業を支え、
発展のエンジンとするのは無理がある。
従って、新規事業は複数の製品レベルの事業機会のミックスとして示される必要がある。
戦略における新規事業として「事業(名)」でさえなく「領域」「分野」などで示されることもあるが、このよ
うな表現は時に企業を危険にさらすこととなる。


2 事業機会の探索
新しく進出すべき事業を明確に指し示すことは現事業と社会全般の情勢に精通している優れた経営者であっても
簡単なことではない。
話題の事業機会も参考にならないことはないが、それが全部自社に当てはまる訳ではない。自社にその事業にお
ける優位性が無ければ、参入しても、その後の競争に勝ち抜けないし、自社資源や自社の特性を考えれば参入す
ら難しい事業もあるからである。
従って、自社の事業機会は自社で独自に探索を行わなくてはならない。事業機会は無限と言ってもよいほどあ
り、その中から候補を絞り込むことも難しいように思われるが、この探索には原則があり、それを適用する手法
を採ることで思うより効率よく行うことができる。(もちろんその手法を使ってさえも簡単にできるわけではな
く、それなりの労力と能力を必要とする)
その原則とは
1選択すべき対象は成長もしくは変化に関わるものであること
2選択すべき対象は自社優位性を活かせるものであること
3自社事業とのシナジー、もしくは事業機会同士のシナジーのあるものを選択すること
4探索や事業の実施にあたって組織内部からの抵抗を受けないこと
である。

これを具現化したメソッドを以下に紹介する。
まず、具体的には成長、変化と自社資源のマトリックス図表23を作成し、そのマトリックスのセル(交点)ご
とに両者に関係する製品レベルの事業機会を想定することからはじめる。



 
この図表に言う「成長、変化機会」とは現に伸びている、もしくはこれから成長が期待される製品、事業や技術
変化、社会変化などを指す。
次にこのようにして抽出された事業機会の候補を評価し、絞り込む。



ただし、これらの評価にあたっては新たな情報や知識が必要となる。従って、この時点で個々の製品レベルの事
業機会候補のそれぞれについて調査を行う。
この評価で上位を占めるものが自社の製品レベルの事業機会となるが、個々の製品レベルの事業機会は規模など
が小さく、事業(機会)相互のシナジーも考慮されていないものであるから、図表25の事業機会マップを使っ
てこれらから事業機会を抽出する。







事業機会マップを簡単に説明するならば。個々の製品レベルの事業機会を、事業の魅力の評点の高さを円の大き
さで示し、自社の力の評点の高い順に中心近くに、また、似た事業機会同士を互いの近くに配置し、さらに、現
事業等を含め相互にシナジーが期待できそうな製品レベルの事業機会等を線で結んだ図である。
このように描いた結果、中心に近く、その円が大きいほど有力な事業機会であることを示すものとなるし、線で
結ばれたいくつかの製品レベルの事業機会の集合が新規事業の候補となる。



3 戦略への組込みレベル
事業機会マップまでの情報で新規事業を決定し、企業戦略に組み入れることも有って良いが、その成功率の低
さ、リスクの大きさに鑑み個々の(製品レベルの)事業機会について成功の可能性(確率)やリスクの大きさ
含む事業企画(書)を作成した上で有望なものを精選し、戦略に組み込む。

※この収益性、成功率などは後述の確率リスク分析を用いることで精度良く行える。